第2回抄読会(専門ゼミナール)
柿崎 准基
今回の専門ゼミでは引き続き「ケアの多元的社会化」を文献抄読し、知的障害者の地域生活の現状について深く考えました。
今回私は知的障害者の親依存について視点を当て、ケアの現状について、親と子の依存関係に近いような状態になってしまうこと、知的障害者の人権が損なわれる可能性などを読み取りました。
知的障害者の在宅支援では、ケースによって家族の負担も考えられますが、施設などには預けたくない(経済的問題や信頼、距離の問題等)と考え、親の高齢化などでより深刻な問題になるケースも考えられるのではないでしょうか。
そうすると社会から孤立する強い依存関係に陥る危険性もあり、知的障害者本人の人権が損害されてしまうのではないだろうかと考えました。
田中 朝陽
今回も前回の続きとして、知的障害者による地域の現状をテーマにしてゼミ生の考えを聞く時間となりました。
私が視点を置いたポイントとして、障害者による結婚•出産の反対の所です。
障害者の結構•出産の反対の理由として、生活維持の困難、子供を育てる責任感がないということから周囲の人々に反対されている現状があります。
しかし、親や周囲の人々がマイナス的な思考のままだと、障害者の方はいつまで経っても地域の輪に入れず、親に頼る形となり、結果的に親依存に繋がってしまいます。
親と周囲の人々が障害を持った方は結婚は厳しいという考えを少しでは変わっていけるように、福祉サービスに目を向けて、理解する必要があると思います。
髙田 凌矢
知的障害者の地域生活の現状として、居住状況・ケアの関係・結婚と出産の観点において、どれも低い収入いう経済状況の面から、親に依存的な状況になってしまっていることがある。
現在の在宅の知的障害者(18歳以上65歳未満)の一月あたりの平均収入が9万円未満の人が、61.9%という半数以上の状況である。
この背景として、障害者自身の雇用・労働条件の不安定さと各種法制度による所得保障の不備があり、障害者は家族と同居し、家族の扶養に頼らざるを得ない状況が生じている。
この経済的不安を解消するような法制度を進めていくことで、親依存からの脱却と自立がしやすい環境になっていく。
鵜野 ひかる
先週に引き続き第1章第2節「知的障害者の地域生活の現状」の抄読を行い、現在の知的障害者の居住状況やケアの担い手の状況、家族ケアから生じる課題について知ることができました。
その親依存の状況からの脱却を図る1つの手段がグループホームであり、知的障害者の地域での生活においてとても大きな役割を果たしていると思うので、今後はグループホームの役割に着目しながら更に学びを深めていきたいです。
北田 彗志
今回のゼミでは文献内の「知的障害者の地域生活の現状」について抄読していく中で家族のケアについて学びました。
主に親が子のケアをしているということ、親にとって子のケアが子育ての延長にあることを知りました。
その背景として安心し子を預けられる現状がないこと、今回は経済面が挙げられました。
今後のゼミ活動では親にとって子を安心して任せられる施設とはということやゼミ活動のキーワードとなっているグループホームとの関わりについて考えていきたいです。
長濱専門ゼミナール
柿崎 准基