長濱ゼミ新プロジェクト立ち上げVol.2
長濱ゼミ研究ゼミナール(4年生)から長濱ゼミ全体に関しての活動報告です。
皆さんこんにちは。
コミュニティ福祉学科4年の福原知謹(ふくはらともちか)です。
短いスパンでの更新となりますが皆様どうぞお付き合いください。
前回の記事にてご報告いたしました、
長濱ゼミ新プロジェクト
僕たちと長濱先生で待ちに待ったものが動き出しました。
そのプロジェクトとは、
去年から温めてきた企画がついに始動いたしました(ワーワーワーワー)
(リンクから以前の記事に飛ぶことができます)
前回の記事では、
鷹栖共生会全面協力の基、
長濱ゼミTシャツのデザインを選出することができました。
本日はその続きのおはなし
我が長濱ゼミは、
『身体的・知的な部分で何かしらのバリアを抱えている方である当事者とその環境に目を向けその相互作用への分析と考察をし、よりよい世界を目指す為に学習及び研究をおこなうことを目的とする』
ことを理念として活動を行っております。
特にその中でも、
知的つまり【絵で示すと、意思が伝わりやすい方々】に対する学びを深めております。
(なお、この表現法は「ワンダーワールドツアー」というカードゲームの表現を参考とさせて頂いております。
「ワンダーワールドツアー」に関しての記事も書いております。是非ともご参照ください。
・ワンダーワールドツアーで共生社会体験(2023/5/24)
・ゲーム ワンダーワールドツアー体験
つまり今回のプロジェクト(長濱ゼミTシャツ作成プロジェクト)は、
『知的な部分で何かしらのバリアを抱えている方である当事者とその環境』
その両者(当事者及び環境)のお力を借りてTシャツを作り上げていこうと考えております。
前回は当事者の方のお話しがメイン
今回は環境のお話しがメインとなります
それでは、本日の活動のご報告
本日(2024年5月10日)は、長濱ゼミTシャツの作成場所の見学に行きました。
作成を手掛けていただけるのは、
旭川福祉園
この【旭川福祉園】全面協力の基、長濱ゼミTシャツを作成いたします!!
(社会資源としての環境の見学もいたしました。)
旭川福祉園の概要はこちら
さて、この旭川福祉園ですが、B型事業所として、印刷業を行っております。
(※B型事業所とは・・・平成 18 年 4 月より施行された障害者自立支援法により位置づけられ、現行の障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス事業であり、主として通常の事業所に雇用されることが困難であって、雇用契約に基づく就労が困難である障害者の、就労や生産活動の機会、その他の支援を提供する日中活動の場として設置される事業。)
参考:厚生労働省,「就労継続支援B型事業ガイドライン案」
本日はTシャツの印刷の打ち合わせ及び施設の見学をさせていただきました。
旭川福祉園の敷地内には、
旭川福祉園と第二旭川福祉園があります。
(旭川福祉園はB型事業所、第二旭川福祉園は生活介護事業所)
印刷業は旭川福祉園で行われております。
施設内に入るとすぐに見たことがない設備の部屋がありました。
(ここで、職人さんがシルク印刷を行っている)
なお、この切り取った一場面がとてもかっこよかったので、フィルム調にトリミングしました。
(無骨な感じがとてもかっこいい、写真コンテストに出そうかなと思うぐらいに)
また、様々な企業から依頼があり、様々な商品のパッケージがありました。
(お米用の贈答袋)
旭川で有名なお菓子も
役所の名刺や文化祭の服、また有名企業のタオルなども
一通りの印刷業に関する施設を案内してもらった後、今回の印刷に関する打ち合わせを、旭川福祉園の施設長である加藤さん、
長濱先生、そして、研究ゼミナールの熊谷さんおよび私、福原で行いました。
——————————————————————————————————————————————————————————————————————————
長濱ゼミTシャツ作成プロジェクト「印刷所に行こう!!」編の続きとして・・・
今回、旭川福祉園施設内全体を見学させていただきました。
前述しております、旭川福祉園の敷地内には、旭川福祉園と第二旭川福祉園があります。
(旭川福祉園はB型事業所、第二旭川福祉園は生活介護事業所)
始まりは昭和54年に法人化され、当初、ご利用者さんは15人で始まりました。
それが現在では、生活介護事業所に40人強、B型事業所に40人強という規模の施設になっております。
また、令和4年度に第二旭川福祉園が建て替えられました。
(印刷所を見学する前に第二旭川福祉園を見学した)
(尾崎施設長から歴史の変遷や将来の構想などを聞いた)
(現行の施設に建て替えられる前の建物)
(現在の第二福祉園の全体像)
第二福祉園の施設内には、発達障害者支援センター(サテライト)や相談支援事業所なども併設されている
なお、
〇発達障害者支援センターとは、
発達障害を持つひととその家族がよりよい生活を送れるようにサポートするところです。
利用対象は、成人の自閉症・アスペルガー症候群やその他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他の脳機能の障害などとなります。
(参考:北海道発達障害者支援道北支援センターきたのまちHP
〇相談支援事業所とは、
① 障害福祉サービス等の利用計画の作成
② 地域生活への移行に向けた支援
③ 一般的な相談
④ 住居等の相談
⑤ 成年後見制度の利用支援
などをおこなう事業所となります。
(参考:厚生労働省 障害のある人に対する相談支援について)
生活介護事業所内では、利用者の方々が、お菓子の箱などを皆さんで制作されていました。
このお菓子の箱の制作で、利用者方全員で多いときには25万ほどお金を生み出すことがあるようで、制作された箱は、毎回2トントラックで運び出されていきます。
利用者の方の工賃も高く、月に10,000円を稼ぐ方もいるとのこと!!
(生活介護の全国平均は3000円ぐらい)
建物の1階は、とても広い空間となっており、ほぼすべてが食堂です。
(とても綺麗で汚れがひとつもない)
(窓を大きく設計し、太陽光も多く取り入れるようにしている)
(コンセプトはスタバ)
また、厨房も大きく作られている。
この食堂では、ICT「Information and Communication Technology(情報通信技術)」を活用しており、タブレッドで利用者の方の情報を一括管理することにより、職員全員での見える化を図っております。
具体的には、栄養士の指導の基、利用者それぞれの食事の情報(きざみ・とろみ・アレルギーの有無など)
また
BMIなども記載していきます。
旭川福祉園敷地内にはビニールハウスも併設されています。
B型事業所の利用者の方も、生活介護事業所の利用者の方もこのビニールハウスで作業を行います。
(種から育てているマリーゴールド)
(5月はトマト栽培の真っただ中、もうそろそろこの苗を東旭川にある同法人の畑に植え替える)
なお、完成したトマトなどは、道北内のアークスやベストプライスで販売されているとのこと。
また、
旭川福祉園内の利用者の方々にとって大事な工賃にもなるシステムを構築されており、B型事業所の利用者の方々がトマトを作り、そのトマトを生活介護事業所で買い上げ、
生活介護事業所の利用者の方々がトマトをトマトジュースとして制作し、トマトジュースを売るという循環型システムを生み出しています。
ビニールハウス内には、しいたけの栽培もおこなっています。
(きのこはしいたけときくらげを栽培している)
また、このビニールハウスの工夫として、
(写真では見にくいが奥のストーブに着目していただきたい)
このストーブですが、トヨタや車の整備会社などから廃油をいただいてそれを使い温室の温度調整をしております。
まさに、SDGs!!
(循環型持続社会であり循環型持続農業を垣間見ることができました)
さらに、葉物や規格外野菜等は、利用者の方々の給食に利用されます。
(フードロス対策にも寄与)
これら農業に関わることに関しては、農業専門の職員(農業班:2人)を配置しており、利用者の方々の作業を一緒にサポートしております。
以上今回は、旭川福祉園にお邪魔させていただき、施設内をじっくりと見学させていただきました。
職員の方も利用者の方もとても活気がある現場だなという印象を覚えました。
このような現場に学生が実習に行くことが可能なら、とても学びが深いものになるなと感じます。
当事者の方やそのご家族そして関係者の方々がこの記事を見ていただいた際は、
旭川福祉園を候補の一つにして頂ければ幸いです。
——————————————————————————————————————————————————————————————————————————
旭川福祉園の帰りに、気になっていたドーナツ屋さんでドーナツを買いました!!
※クラウンドーナツ
所在地: 〒079-8413 北海道旭川市永山3条18丁目1−1
このクラインドーナツは、
母体は社会福祉関連の株式会社パザパ(グループホームを運営)になります。
(ドーナツの種類が豊富)
(どんだけ食べるの??というぐらい大量に購入)
また、この母体の福田代表取締役と長濱先生がお知り合いのこともあり、
代表自ら対応もして頂きました。
(研究室に帰ってみんなでドーナツパーティ)
(素材の味が楽しめる昔ながらのドーナツでとても美味しかったです)
本日の記事はここまで!!
長年、長濱先生は旭川で現場で働いていらっしゃったこともあり、福祉関連の施設の方々とのつながりがとても太いことを実感できる一日でした。
本日お会いしているそれぞれの方々が、「昔、~をしましたねー」と和やかにお話しされているのを聞いて、
真髄の福祉に向き合っている環境にいる人の横のつながりはとても大切だなと考えさせられます。
まさにそれは社会福祉であり、自分ひとりでは、最大限の効果が得られないことでも、横のつながり、つまり
「連携」
を図ることにより相乗効果を生み出すものだと感じます。
それぞれの人がそれぞれの場所で行うもの、つまり「適材適所」
この意識をもち、自分自身がいるべき適所で、最大限のいまできる成果をあげていこうと思った一日でした。
旭川市立大学
コミュニティ福祉学科4年
福原知謹