出張講義:江口 尚文教授(経済学部経営経済学科)
【進路選択】
1 旭川ラーメンの経営学
―地域研究の方法論として―
対象:高校生・中学生・一般
本講義はラーメンの学術的な研究成果を報告するものです。
日本の国民食と言われるラーメン。特に旭川のラーメンは日本で有数の地域ブランドになっています。ところが、産業としてのラーメンは余り知られていません。江口ゼミナールは、ラーメンを「旨い」「不味い」ではなく、地域産業として研究しています。
統計と実証の2つの手法で、旭川ラーメンの“知られざる世界”を解明します。高校生には地域研究の方法論としても役立ちます。
2 地域活性化とベンチャービジネス
対象:高校生・中学生・一般
近年、日本経済の救世主としてベンチャービジネスに期待が集まっています。それは地方都市でも同様です。
この講義ではまず、なぜベンチャーが注目されているのか、旭川地域の抱える課題を示すことで、その理由を明らかにします。おそらくどの地方都市にも通じるものがあるでしょう。
その上で、ベンチャービジネスとは一体何なのか、身近な所にビジネスチャンスが潜んでいる事例も紹介しながら、その実像に迫りたいと思います。
【進路選択】
3 面接試験における効果的な自己PR法
―組織理論からの分析ー
対象:高校生・中学生・一般
これは面接試験を受ける高校生に向けた講義です。
就職や進学において、望む進路に立ちはだかる関門の1つに面接試験があります。そこでは効果的な自己PRが必要になります。
どのようにPRすれば面接者の心をつかめるのか。それがわかれば対策が立てやすくなります。
就職・進学の双方に共通する、面接の観点があります。この講義は、組織理論による分析で効果的な自己PR法を見つけ出し、面接試験に合格できるように支援します。
4 旭川の歴史と産業生成
対象:高校生・中学生・一般
私たちが生きる旭川。にもかかわらず、日々に追われ、歴史を顧みることはめったにありません。地域を愛するには、地域の歴史や成り立ちを知ることも大切です。
当講義では産業に焦点を当て、その成り立ちを街の歴史の中に位置づけてみます。また、産業は自然環境にも影響を受けて生成します。酒造、家具、ラーメンは、自然が育んだ産業とも言えます。
旭川の産業は、どんな自然環境と歴史動向の中で生成したのか、簡単に整理します。
【進路選択】
5 使える知識の獲得方法
―文系大学ではどのように学ぶのかー
対象:高校生・中学生・一般
大学で勉強するとはどういうことか。
多くの場合、大学を卒業すると社会に出て働きます。そのため大学では、社会で役立つ知識の獲得をめざします。しかしそれは簡単ではありません。懸命に理論を学んでも、実際に使えるとは限らないからです。学び方を間違えると、理論と実際の板ばさみに陥ってしまいます。
そこで本講義では、どのようにして大学で、特に文系学部で「使える知識」を獲得するのか、経営学の観点から話をします。
6 旭川平和通買物公園に見る「通り」のイノベーション
―日本初の恒久歩行者天国の歴史・現状・課題―
対象:高校生・中学生・一般
旭川平和通買物公園は1972年に開設された日本初の恒久歩行者天国です。
けれども買物公園の実現には多くの壁が立ちはだかりました。1日に1万5000台が走る自動車を国道から閉め出す構想は前代未聞だったのです。
挑戦者たちは「人間性の回復」という強い理念の下、粘り強い行動で数々の難題を解決していきました。
本講義は、経営理論を用いて買物公園が実現する過程を歴史的に物語ります。その上で現状を概観して未来を考えます。