出張講義:廣岡 憲造准教授(保健福祉学部保健看護学科)
113 お酒の常識・非常識
-アルコールが人体に及ぼす影響を理解し、正しくお酒と付き合いましょう-
対象:一般
長期にわたる習慣的な飲酒によって高血圧や肝臓疾患が増加するので、できるだけお酒は飲まない方がいいと言われています。その一方で、日本では古くから「酒は百薬の長」と言われ、ほどほどに飲む分には体に良いと考えられています。いったい、どちらが本当なのでしょうか?本講座ではアルコールが体内で代謝されるメカニズムと、飲酒が人体に及ぼす影響を解説します。また、アルコール代謝能力には個人差があるので、アルコールパッチテストによって自分のアルコール代謝能力を確認してもらいます。このようにして、一人一人の「お酒との付き合い方」を考えてもらいます。
114 感染症の常識・非常識
―感染のメカニズムを理解し、正しく予防しましょう―
対象:対象:高校生・中学生・一般
この文章を書いている2020年時点では、いわゆる新型コロナが流行し、国民は正常な生活ができなくなっています。人々は恐慌に駆られたようにマスクを求めますが、一方で感染リスクが極めて低い誰もいない屋外で、マスクを着用して自転車に乗っていたりします。これらの不合理な予防方法は、感染症という病気の特徴を知らないことによって発生します。本講座では、病原体への感染のメカニズムと、感染経路の種類ごとに予防方法を解説します。本講座によって感染症を甘く見ることも、不必要に怖がることなく、「何が危険なのか」自分で考えられるようになってもらいたいと思います。
【進路選択】
115 統計マジック
―統計でだまされないために、だます方法を学びましょう(悪用しないでください)―
対象:対象:高校生・中学生
「サングラスをかけると皮膚ガンになりやすい」「平均的な日本人は、なに不自由のない生活をしている」など、普通に考えれば「?」と思ってしまう話も、数字データを根拠にされると、うっかりだまされてしまいます。「統計でだます方法」や「統計でだまされない方法」といった類の本は、数多く出版されています。本講義では、中学生に理解できる範囲で、統計調査と分析における注意事項を解説します。このテーマは、一方的な説明よりも演習を行った方が分かりやすく、かつ、おもしろいので、少人数のクラスによる講義が好ましいと思われます。情報リテラシーとして、あるいは、数学に興味を持ってもらうことにも役立つ講義かもしれません。