高校生向け体験講義「楊邵詠さんの学び~異文化間理解のために~」を実践して
6月19日(火)に本学にて北海道奈井江商業高等学校の生徒を迎えて模擬授業(担当:齋藤眞宏准教授、授業者:夏井一哉)を実施しました。授業タイトルは「楊邵詠さんの学び~異文化間理解のために~」です。留学生の楊邵詠さん(経済学部経営経済学科2年)に協力をいただき、彼女の水原にいた時と旭川にいるときの生活の違いに焦点を当てて授業を構成しました。
授業は4人×5グループに分かれて行われました。アイスブレイクとして自己紹介からスタートしました。最初に楊さんに自己紹介を行ってもらいました。韓国語の自己紹介では高校生たちも「何言っているの?」という感じで興味を示していました。次に、事前知識として韓国と日本の概要(面責や人口、民族や言語の数、識字率など)について紹介しました。
そしていよいよゲームです。各グループに18枚のカードを配布し、楊さんが「日本にいるときのカード」「韓国にいるときのカード」にそれぞれ9枚ずつに分けてもらいました。持ち時間の15分の間に熱い議論が繰り広げられました。答え合わせをしてみると最低でも8枚、最高で14枚正解のグループがありました。
その後、高校生から質問を受けながら、各カードの内容について楊さんと私が対話する形で答えました。まとめとして異文化に接する際は、偏見や地域差・個人差などに注意することが大切で、一人ひとりを理解しようという姿勢が重要だと伝えて授業は終了しました。
生徒たちのアンケートの記述を見ると、予想とは違ったという意見が多かったように感じました。私たちは自らの常識や知識には偏った見方が含まれていることになかなか気づくことができません。高校生たちはしっかりディスカッションをしながら、自らの知識の問い直しをしていったように思います。またゲームも楽しんでもらえて良かったです。このような経験が今後、様々な人たちと出会った際に役立ててもらえれば幸いです。そして私自身も「異文化」との接し方を日々意識して生きていきたいと思いました。
【楊邵詠さんの学び正解】
(韓国編)
- 部活に熱心です。
- 朝6時に起きて、夜10時まで勉強します。
- 教室でカップラーメンを食べる変な人がいます。
- CAD(コンピューターを用いた設計)の資格を取って就職したい。
- 周りに整形手術をしている人はいません。
- 高校生は制服を着ます。
- 水泳の授業はありません。
- 海外で勉強したい。
- 誕生日にわかめスープを飲みます。
(日本編)
- ホテルのレストランでバイトをしています。
- 舌がおかしくなるぐらい辛いものを食べます。
- レポートや課題については勉強します。
- 麺類をよく食べるようになった。
- ホテルに就職したい。
- タクシーはあまり乗りません。
- 生魚をよく食べます。
- 歴史の話はあまりしません。
- キムチが大好きになりました。
(文責:経済学部経営経済学科2年 夏井一哉)