第2回抄読会
専門ゼミナール活動では、前期フィールドワーク前の最後の学習となりました。知的障害当事者家族に焦点を当てた研究を進めたところですが、前々回から中身が濃い学習が行われています。当事者家族に関する学習についても、ゼミ生が主体となって進めており、充実した活動になっていると感じます。今回のフィールドワークは今後の研究に向けた前段であり、フィールドワーク後にはさらなる学習の積み重ねによって、後期のフィールドワークにおける調査企画につなげていく予定です。
抄読会にてプレゼン中の福原さん
第4回目の長濱ゼミ活動報告です。
コミュニティ福祉学科3年の福原です。
長濱ゼミでは、今期は、当事者家族研究を行っています。
第2回目は、当事者家族研究の先行研究の抄読会
第3回目は、フィールドワークの情報整理を行ってきました。
この様に、メンバーや先生と議論や情報共有を繰り返すことは、大学としての「価値」であると私は思っています。
大学におけるゼミの「意義」を私なりに考えた場合、それは、現在ある事柄に対して確認をする事。そして、その通説とされている事柄が、今後行う活動(今回であればフィールドワーク)において相違があるのかないのか、を確認すること。あるならば、「なぜ」その相違があるのか。ないならば、ない「理由」は何なのか。
その「なぜ」と「理由」を研究するということが、大学の「価値」であり、ゼミの「意義」であると考えています。
2023年6月21日4限の3年生のゼミでは、「著:山田哲子 成人知的障がい者の両親における「子どもを親元から離すこと」をめぐる心理的プロセス-入所施設利用に注目して- 家族心理学研究 第26巻 第1号 69~82,2012」を使用し抄読会を行い、メンバーと先生にてプレゼンを行いました。
今回の先行研究抄読会は、第3回目のフィールドワークの情報整理により導き出した仮説に対し、その仮説に準じる可能性が高いものを論文としてチョイス。そして、フィールドワーク時に持つべき意識をコンクリートな物にする事に私は重きを置いて行いました。
ひとつ、この先行研究を通して感じたことは、研究には主に大きく2つの研究モデルが存在していることの改めての理解です。
「福祉」を学ぶ学部学科は、私が今までいたフィールドで扱っていた研究モデルではない研究モデルでのアプローチが多くあります(一個人としてはとても苦手なアプローチです)。
このアプローチは「質」というものを重視していると言えると思います。
この「質」は、今私達が研究している「当事者家族」。この「家族」に対し、「質」とは反対の「量」として、カテゴリーやパターンで理解し、一般化を適用することでは、「なぜ」「理由」の追求にはつながりにくいと、今までの学習を通して理解しております。
私達が、「当事者家族」一人ひとりがどのような人たちなのかを知る「姿勢」。この「姿勢」をもってして活動を行う、そのような思想が必要であり、この「姿勢」を、長濱ゼミに所属し、今、身に着けている発展途上にいると私は思っています。
コミュニティ福祉学科3年
福原知謹